人間もヒグマもお互いにこわい存在だと思っています。
そしてお互いに遭遇したくないのも同じです。
ヒグマの生態や習性で触れましたが、ヒグマ避けとしては基本、音で人間の存在を知らせることです。
クマよけの鈴、ホイッスル、ラジオなどですね。
音によって人間の存在を知らせることでヒグマの方から離れて行ってくれます。
場所によっては…
上記の音によるクマよけの方法が逆効果になる地域もあるそうです。
人間の近くに行けば美味い食べ物があると認識してしまったクマにとっては…。
音によって存在を知らせてクマを引き寄せてしまうなんてこともあるそうです。
ヒグマの多いと言われる地域・場所で登山をする際は、出没情報などを役所や地元山岳会に問い合わせるのも一つの手です。
…まぁ…問い合わせるまでもなく出没するということに間違いはないのですが。
どのあたりで見かけたのか等の情報があると登山計画しやすくなると思います。
人間の近くに行くと美味い食べ物があることをなぜ覚えてしまったのか。
まずこれを見ていきます。
人間のせいなんですけどねo(´^`)o
ヒグマに餌付けするとか論外です
まさにこのままなのですが。
道端で遭遇したヒグマにエサをあげる観光客がいるとか。
猿とかリスだって問題になるのにクマですよ。
なんであげようなんて気持ちになるのかわかりません。
ヒグマの主食である木の実などが不作の年は必ずあります。
そんな年には人の住む場所での出没・目撃が多いですよね。
山から出てきたヒグマは畑の野菜を食べて味を覚える。美味しいから次の年もまた食べに来る。
こうやって人間との距離が縮まってしまい、山ではなくても人間と遭遇して驚いたヒグマは人間に襲いかかる。
こんな悪循環が起きてしまいます。
登山者が残飯や余っていらなくなった食べものを山で捨てる行為も味を覚えてしまう原因です。
…なぜ捨てる?(・-・)
持ってきたものは全て責任を持って持ち帰りです。
食べものなら自然に帰るからいいや、くらいな軽い気持ちでしょうか。
こうやって人間の食べものの味を覚えたヒグマは人間にとって危険な存在となります。
そして、こういったヒグマはもう完全な自然のヒグマには戻れないそうです。
楽して美味しいものが手に入るので。学習能力の高さゆえに簡単な方法を覚えてしまいます。
こういうヒグマ達がどういう運命になるのか…ニュースでもやるのでわかりますよね。
残念ながら人間に危害を加えてしまったヒグマは射殺されます。
人間がどんどん野生動物の領域に入って行った結果です。
一定の距離を保っての共存はできないのでしょうか。
ばったり遭遇!どうする?
上で書いた寄り付きグマではなく。
野生100%のヒグマと出会った場合の対処方法などです。
まずやってはいけないシリーズです。
木に登る
これは聞いたことがあります。
クマに会ったら木に登れ、と。
でも、ヒグマは木登りが得意です。
登ったら…どうなるんでしょう…(・・。)
死んだふりをする
こちらも聞いたことがあります。
でも、好奇心旺盛なクマの前でこれをやったら…。
飽きるまでいたぶられるでしょう。
致命傷を避けるために頭を抱え込むようにガードして丸まっていれば耐えられるかもしれません。
ヒグマが飽きるまでってどのくらいの時間なんでしょうね…。
背中を見せて逃げる
追いかけられてやられます。
逃げるものを追う習性があります。
出会い頭での遭遇はびっくりですが、絶対に背中を向けて逃げないでください。
どんなに足の速い人でも山で野生動物にはかないません。
しかもヒグマは走るのが速いんです。
逃げ切りは不能です。
大声を出す
ヒグマを驚かすことになります。
ただでさえ人間に出くわしてびっくりしているのに、さらに大声なんて刺激を与えたら…。
自己防衛のために襲い掛かってくるかもしれません。
びっくりしても叫んだりしないように。
ヒグマと遭遇した時の模範的な対応
あまりに至近距離だとあれですが…。
ヒグマとばったり遭遇。
まず立ち止まります。
人間に気付いたヒグマも立ち止まります。
そして人間を見ます。無害有害の確認行為でしょうか。
こちらもヒグマをじっと見つめます。
目はそらしません。
しばらく対峙した後、ヒグマは去って行く。
これが正解らしいです。
でも、もし近付いて来たら…
ヒグマこっち来たΣ(゚□゚(゚□゚*)
ヤバいってなると思います。
普通は焦ります。
だってデカいしこわいですもん。
ヤバい!こっち来た!!!
という状況になったらどうしましょうか…。
とにかく背中は向けない
追われるのでこれだけは×です。
背を向けずに後ずさりしながら、何か物を投げます。
ヒグマの興味を一時的にでも自分からそらすためです。
だからって投げつけないでくださいね!
攻撃されたと勘違いして襲ってくるかも…。
ヒグマの好奇心を利用して投げた物で気をそらします。
帽子でもなんでもいいんです。
とにかくヒグマの興味を自分以外に向けます。
その隙に距離を取ります。
もちろん走って逃げるのは厳禁です。
背を向けず後ずさりしながら距離を離していきます。
投げた物に飽きてこちらへ来たら、違う物を投げます。
これを繰り返して逃げ切るしか方法はないようです。
クマよけスプレーの効果
実際に野生のヒグマに噴射して、効果があったという話も。
海外では効果あり!とされているようですね。
実際にディスカバリーチャンネルの某番組で、アラスカに住む人の家にクマよけスプレーがあるのが映りました。
ガードアラスカというものです↓
これは有効射程5mとものすごく近いです。
5mの距離まで引き付けての噴射はビビッて出来ない気がします。
そこでオススメなのが射程距離の長いカウンターアソールトです。
アラスカですから超でかいグリズリーとか出るんでしょうね。
日本でも洞爺湖サミットの時に警察が大量購入したという噂も…?ほんとかな。
師匠も専用ホルスター付きで持っています。
ヒグマの多い地域に行く時にはお守りとして持って行くそうです。
登山コーナーのあるスポーツ用品店にも置いてあるのを見たことがあります。
実際に見てみてから購入を決めるのがいいと思いますよ(≧∇≦)b
噴射する際の注意
風向きに十分注意して使いましょう。
要するにクマ用の催涙スプレーなので。
催涙スプレーを食らったら粘膜と皮膚に影響が出ます。
特に目や鼻、喉などの粘膜です。
超激痛です。
焼けるような痛みと止まらない涙で目は開かなくなり、歩くことさえできなくなるでしょう。
粘膜以外にも、比較的皮膚の薄い顔や首にも甚大な被害を与えます。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。
なので、自分も含めて人間には絶対に使わないでください。
護身用で売っている対人催涙スプレーとクマよけスプレーは成分の強さが違います。
万が一、クマよけスプレーが付着してしまったら…。
皮膚がただれるかもしれません。
目に入れば失明するかもしれません。
大型のクマに効果があるように作られています。
絶対に人間に向けたりしないよう細心の注意が必要です。
余談ですが、海外では人に向けて使用すると刑事罰に相当します。
上の方で書いた、寄り付きグマにもクマよけスプレーなら効果があると思います。
持っているだけで安心できる物ありませんか?
もしクマよけスプレーを持つことで安心できるようであれば購入の検討もありだと思います。
ヒグマまとめ
2記事に渡っていろいろ書いてきました。
音で人間の存在を知らせることが基本。
ヒグマだって人間には会いたくない。
遭遇してしまったらやってはいけないこと。逃げ方。
お守り代わりにクマよけスプレーは持って行くのか。
などなど。
しつこいようですが山は野生動物たちのすみかです。
お邪魔しますo(_ _)oくらいの気持ちで行きたいですね。
ちなみに。
ヒグマは確かにこわい存在ですが、人間の方がよっぽど危険でこわい存在です。
ヒグマに襲われるよりも、登山の帰り道での交通事故に遭う確率の方がとんでもなく高いんです。
本当にこわいのはどっちなんでしょうね(´д` )