1年ほどブログが放置状態でしたが、
ここに来ていきなりハードな山行『クチャンベツ→トムラウシ ピストン縦走豪華3泊4日の旅』です。

去年もちゃんと1839とか七ツ沼とか行っていたので、追々これらは記事にしていきます。

今回のピストン縦走は気力・体力が充実していれば1泊でも2泊でもいけるのでしょうが、満喫して楽しむのが優先なので荷物は増えますが3泊4日に。

このような行程でした。

  • 1日目 クチャンベツ登山口→沼ノ原キャンプ指定地
  • 2日目 沼ノ原キャンプ指定地→トムラウシ→ヒサゴ沼キャンプ指定地
  • 3日目 ヒサゴ沼キャンプ指定地→沼ノ原キャンプ指定地
  • 4日目 沼ノ原キャンプ指定地→クチャンベツ登山口

1日目と4日目はご覧の通り楽な行程です。

その代わり、2日目がけっこうエグイです。長丁場です。

3日目も意外と長く感じる行程でした。そしてヒグマとニアミスしました。

写真は全部で700枚近く撮影したので厳選して掲載しています。
(2020年8月7日時点では主に写真のみで各ポイントについての詳細は順次書き込み中です。)

※掲載している写真の無断持ち帰りはご遠慮ください。私の命がけの記録です※

なお、往路で撮った写真がいまいちor使えないものについては復路のものを流用しています。
そのため天気に違いがあるのはご愛敬です。

1日目 クチャンベツ登山口→沼ノ原キャンプ指定地

数時間歩けば終わるという比較的楽な日です。

もちろん全荷ですが。

日高と違って水を背負わなくていいので私としてはそこも楽なポイントです。

1839みたいに水背負わなくていいのか!やっほぅ!!!という余裕がお菓子や酒に化けるのは言うまでもありません。

まずは駐車場です。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

写真の左側にトイレがあります。

車は20数台は停められる広さです。

ただ、しばらくの間は土日や休前日は満杯になるのではないかと思います。

案内図もあります。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

大雪地域の山でよく見るあれですね。

登山届のポストを通り過ぎて少し進むとこんな↓場所に出ます。

ここは左側に道。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

ちなみに、登った日は左に道はなく直進していました。

そちらはすでに崩れてかけていたので草刈りしてくださっていた方達が作ってくれたのでしょうか?

そんな新しい左側の道は、それなりに角度があります。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

登り切れば楽々進めます。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

そして1回だけある渡渉。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

渡渉に慣れていればなんなく通過可能です。

その後は平たんでハイキング気分を味わえますが、油断したところにそれなりに急な登りが襲ってきます。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

ドロドロだとけっこう苦労します。この登り。

標高1320mくらいに現れる平らな場所(1320m台地)でひと休憩すると残りも頑張れます。

木道が見えれば沼ノ原には着いたも同然です。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

最後の最後でまた泥トラップがありました。もうドロドロです。

トムラウシ方向は雲の中です。それもまた絵になる残雪の山。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

沼ノ原分岐です。白飛びしましたがあえてそのまま。

ここから石狩岳に行けるよ!と言われても、ご覧の通り笹まみれなので…でもちょっと興味あるかもしれない。

さらにこの先には根曲がり廊下(トンネル)も待ち構えているので気軽に行ける気はしません。

少し木道を歩けば『大沼野営指定地』に到着です。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

到着しました。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

テント設営後、ポツポツと雨が降り出しました。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

夕立のような雨ですぐに止みましたが、沼のほとりの野営指定地なので雨の降り方には注意が必要です。

この大沼野営指定地はとにかく鹿だらけです。

現れた鹿たちは、なんか人間いるぜ的な空気を出してガン見してきます。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

そしてちゃっかり木道を歩いています。

ヒールで木道を歩いているような音がすれば沼地を避けて木道で楽をしている鹿たちです。

夜中も水際を団体でバシャバシャと通って行くので耳栓があった方が熟睡できます。

あと、

ここの水ですがボウフラがすんごいです。

水をすくうと軽く5・6匹は確実に入っているイメージです。

気持ち悪い場合は、浄水器や飲み水は背負ってくるなど対策した方がいいと思います。

そんな私は沸かして飲みました。たくましく成長中です。

2日目 沼ノ原キャンプ指定地→トムラウシ→ヒサゴ沼キャンプ指定地

この日の行程はそれなりに長くてしんどいので早起きします。

眠い眠いと文句を言いながら顔を出してみるとこんな景色が!!!

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

被写体がいいとそれなりに撮れるものですね!

そして頑張る力になってくれます。山で見るキレイな風景も花も元気をくれます。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

朝焼けに見送られながら出発です。いやもう本当にキレイ。

しばらく木道を進みます。この辺は時間によっては蚊地獄です。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

太陽のまぶしさが気持ちいい朝です。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

30分から40分ほど進むと五色の水場に到着です。ここも蚊がやばい。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

木道のないも時々あってその部分は鬼のようにドロドロでテンションを下げてきます。

でも振り返ったら雲海で頑張れる。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

沢沿いに進みます。写真の左側に道。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

すると現れる雪。7月中旬はまだまだガッツリ残っています。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

この雪渓を通り過ぎてくる風はひんやりしていてすごく気持ちいいです。

木道を進むとお花畑に到着。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

そして何度でも現れる鹿。一目散に逃げずにとにかくこちらを見てきます。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

左の鹿が昔のポケモンみたいな躍動感だな、なんて感想をもらいました。

こんな感じの木道は絵になりますね。伸びていくこの雰囲気が好きです。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

ザ・大雪。みたいな写真↓も撮れます。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

トムラウシにしても羊蹄にしても雲に好かれすぎなイメージです。

花きれーだなーなんて写真を撮りつつ木道を淡々と進めば五色岳に到着です。

忠別岳と奥には旭岳も見えます。縦走路もくっきりと。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

そしてこの先で真新しいヒグマの足跡&フンと遭遇します。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

ビビりフン(びっくりして逃げながらするフン)だったので追いかける形になっていたと思われます。

途中で足跡は消えたのでどこかで横の草むらに逃げ込んだのかひそかに隠れてやり過ごしていたのかは人間にはわかりません。

花畑の中にも掘り返しがそれなりにあります。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

分岐に到着です。ここから化雲岳に向かいます。

寄らずにヒサゴ方面に抜けることも可能ですが、今回は寄り道して行きます。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

このあたりで太ももがおかしいぞ?と原因を考えたら、写真を撮るのに何度もしゃがんだり立ったりを繰り返していた記憶が。

ある意味、全荷でスクワットをしているのでそりゃ太ももおかしくなるよなって感じです。

何回スクワットしたのかもうわかりません。

だんだん立ち上がるのが遅くなってきてもやめられない全荷スクワット付き写真撮影。

太ももをいじめながら到着した化雲岳からの眺めは…いいんでしょうかね。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

この日の行程は長いので次に進みます。また見に来ればいいので。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

分岐の看板のこれはナキウサギですかね。ジェリーに見えてくる不思議。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

化雲岳から下ると『化雲沼』『神遊びの庭』です。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

水面に映った青空がすごくキレイです。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

もう少し早い時期ならチングルマがもっとぶわーっと咲いていたかもしれません。

このドロドロ分岐↓で左の木道を行けばヒサゴ沼です。

今回はトムラウシを踏んでからヒサゴに下りるので右に進みます。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

ロープは景色が残念になりますが、ないと荒れてしまいそうなので必要ですね。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

油断していたらシマリス登場。ちょろちょろ走り回っていました。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

ヒサゴのコルに到着です。

ここで全荷からサブにチェンジしてトムラウシを踏みに行きます。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

少し登ればあとはしばらく木道。歩きやすいです。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

暗雲立ち込める状況ですが、降られずに済んだのは奇跡です。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

ヒサゴの指定地がよく見えます。この時点でテントは2張り。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

黙々と進めば『天沼』に到着です。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

さらに進むと日本庭園なんですが、これがそう!というポイントで写真を撮り損ねたようなのでここで。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

どのあたりが日本庭園なのかわからなかった自分の感性が残念です。

そこからのロックガーデン。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

山頂までもそうですが、だいたい岩がゴロゴロしていますね。

そんなこんなで『北沼分岐』です。

ここからトムラウシ山頂へ向かいます。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

ゴロゴロ岩を登りきると山頂に到着です。新しい標柱がまぶしい。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

この雲量でここまで見えれば満足です。

そして山頂が貸し切りだったのも初めてです。いつもは満員御礼状態なのに。

寒くもなく程よい風と気温だったのでまったり休憩します。

この日はもう横になりたいレベルで疲れたのでサクッと安全に下山します。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

ゴロゴロして歩きにくいです。強化された樽前山みたいな感じでしょうかね。

雲は相変わらず多いのですが、雨は降らないし眺望もあるしで特に文句はありません。

ヒサゴ分岐に戻ってきました。ここから奥の方へ降りていきます。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

少し岩場を進み、あとは雪渓の上を歩けばキャンプ指定地に到着です。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

水は雪融け水が流れていたりするので適当な場所で調達します。

テントは増えて10張りほど。

日高感覚のせいで人めっちゃ多いなぁ…なんて思っていましたが全然少ないみたいですね。ヒサゴ的には。

人の減った翌朝にあちこち撮影です。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

ここはここでキレイな景色を堪能できます。

小屋とトイレの外観です。去年(令和元年2019年)改修工事がされたのでキレイになったようですね。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

ぐっすり爆睡する予定でしたがそこは人の多いキャンプ指定地。

色々な障害のおかげで変な時間に叩き起こされたりしましたが、いい経験になりました。

3日目 ヒサゴ沼キャンプ指定地→沼ノ原キャンプ指定地

さぁ出発して沼ノ原まで戻りますよ。

ヒサゴ指定地を振り返り撮影。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

真っ直ぐ進めば昨日降りてきた道。

今日は右方向へ登っていきます。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

そしてここの雪渓の登りが意外と長くて、全荷だとなかなか難儀します。疲労的な意味で。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

なんやかんや文句を言いながら登り切れば木道の登場です。

この木道を見ると安心するのがこのピストン縦走の醍醐味のような気がします。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

あとは前日の道を同じように戻るだけ。この日は化雲岳はスルーです。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

五色岳までの間でクマの痕跡はこの日は見当たりませんでした。

五色岳で休憩がてら旭岳のロープウェイをズームで撮影。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

旭岳はそのうち行くのかなーいや行かないかなーなんて考えながら木道を進みます。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

前日より花が減っている印象です。本当に毎日表情が変わります。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

全荷でいい写真を狙うと問答無用にスクワットをさせられるのは相変わらずです。

昨日と合わせて何回全荷スクワットしたのかわかりません。

意外と長い道のりだなーと思っているところで沼ノ原が現れました。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

遠い。

そして道はドロドロ。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

道は基本ぬちゃぬちゃなので登山靴が大変なことに。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

さて。ここでヒグマとのニアミスについてです。

『五色の水場』近くのヤブの中からバサバサッ!ドスン!!!と明らかにデカイ生き物の音が。

このバサバサ音がもう以前ベアーマウンテンや日高で見て聞いたヒグマと笹の音以外にありません。ドスン音はなんだろう…?

鹿は軽い感じのパサッ!という音なのでもうヒグマ確定です。

その場から遠くに離れたようなバサバサ音もしなかったのでたぶん近くに隠れている…となると慎重にやり過ごす必要があります。

カウンターアソールトを構えて、通るよーとかやんわり話しかけつつ静かに進みます。

どこに隠れているかはわかりませんがヤブ方向に体を向けてゆっくり移動します。(ヒグマに背中は向けないあれです。)

ある程度離れたら笛をピッ!と一定間隔で軽く吹きながら進みます。人間は通り過ぎたよーとヒグマに教える感じです。

鈴は鳴らしていたし複数で喋りながら歩いていてもニアミスしたり遭遇したりする時はするので冷静に対処したいですね。

沼ノ原に帰ってきました。今日も安定のボウフラ水です。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

ブヨの襲撃を食らいながらの最終日でしたが、やはり被写体がいいと素敵な写真が撮れますね!

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

寝不足の中の長丁場を終えて明日は下山なので今日はぐっすりよく眠れそうです。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

4日目 沼ノ原キャンプ指定地→クチャンベツ登山口

キレイだよ!!!なんて知らない人の声で目が覚めるといい時間だったようです。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

脳内で、見ろ軍艦旗や!からの軍艦行進曲が流れたのは言うまでもありません。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

相変わらずブヨの襲撃を食らいながらでしたがキレイなので気にしない。

合計2泊した沼ノ原はけっこう良かったです。水はボウフラ混じりですが。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

渡渉のところで思いっ切り顔や頭を水洗いしてすっきりしました。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

最後はブレた写真で終わりです。

クチャンベツからトムラウシピストン縦走

下山の日が週末だったせいかかなりの人数とすれ違いました。

駐車場もいっぱいで林道に停めている車も数台。

しばらくは混雑しそうな予感のクチャンベツコースでした。