山の天気・状況はころころ変わります。
油断して軽装で行って遭難したらどうなるんでしょうか…。
日帰り登山で最低限必要なもの・持って行くべきもの等について見ていきます。
基本をしっかり身に付けます。
日帰りできる山だからって食べものと飲みものだけ持って出かけるのはダメです。
ひと通りの装備は持って行く
どんなに天気が良くても、どんな山でも装備はきっちり持って行きます。
軽装ハイキング気分のほぼ丸腰状態で山に行って、帰れなくなるなど遭難の話はニュースでもよく見ます。
有名な山だからとかみんな行っているからなんて理由なのでしょうね。
標高が低いから大丈夫。
みんな登山しに行っているから大丈夫。
すぐ行って帰って来られるから大丈夫。
なんてことはないですよね。
相手は自然です。
何が起こるか、どう変わるのかなんてわかりません。
ある程度なら、天気図を見て予測することは可能でしょうけど…。
装備の具体例はページ下の方で書いています。
天気が悪ければ夏でも寒い
ですよね。
標高が高いにも関わらず、日帰りできてしまう山なんかが特に危ないです。
季節に関係なく、遭難するかもしれない、ということを常に考える必要があります。
夏だしこんなに装備いらないよね。重いし。
なんて油断するとやられますヽ(o_ _)o
天気が悪ければ、たとえ夏でも気温はひとケタになることだってあります。
真冬のように吐いた息が真っ白なんてことも。
実際に標高2000m超えの山に行った時そうでした。
下界は腕まくりする気温でも上に行けば行くほど気温は当然下がっていきます。
そんな寒いところに、雨が降ってくるかもしれません。
急に強い風が吹くかもしれません。
ハイキング気分の軽装だったらどうなるんでしょうか。
もはや考える必要はないですよね。
命に関わる重大な問題になります。
危険と隣り合わせ
です。
知り合いが軽装で行って大丈夫だったから自分も!なんて危険な考えは捨てましょう。
たまたま運が良かっただけです。
気軽に行って来られたよ!とか重たい荷物はいらないよ!とか。
鵜呑みにしないでくださいね。
転んで足をくじいたらどうしよう。
携帯が圏外。
助けて欲しいけど周りには登山者の姿は見えない。
もうすぐ日没。
こんな状況に絶対ならないなんて言いきれませんよね。
誰にでも起こることなので。
最悪の事態を想定した危機管理が重要です。
…やたら重々しい言葉ですがヾ(;´▽`A“
装備も多ければいいというものでもなく。
重たいザックは体力消耗につながります。
多すぎず少なすぎず。…難しい。
必要なものを必要なだけ持って行くことが大切です。
じゃあ必要な装備ってなんなの?
( ・◇・)?(・◇・ )
装備の種類
私は1人で行くことはないので、パーティを組む(2人以上で行く)ことについて書いていきます。
パーティを組んで登山に行く時は個人装備と共同装備があります。
個人装備
たとえば雨具などの個々に必要なものです。
これは誰かと共有なんて出来ませんよね。
共同装備
救急セットや地形図など、パーティのうち誰か1人が持っていればいいものです。
役割分担できるもの、ですね。
装備の振り分け
持って行くものが決まったら、共同装備を持つ人を決めます。
振り分けの考え方ですが、個人の能力を基準に考えます。
体力・登山技術がパーティ全員が同じくらいなら、ザックの重さが均等になるように振り分けます。
…あいつ装備少ないんだけど何?とか不穏な空気にならないように平等に分けます。
不平等な世の中。せめて装備は平等にヽ(ω・ヽ)(ノ・ω)ノ
初心者や体力に不安のある人がパーティにいれば、負担を減らしてあげましょう。
体力的に余裕がないかな?と感じたら、その人には共同装備は持たせないなど工夫していきます。
生ぬるくてもいい。優しさが大事(*゚ー゚*)
この時の持ちものの判断はパーティのリーダーに任せます。
そのためのリーダーです。
リーダー以外の人は、出来る出来ないの自己申告はしっかりしましょう。
日帰りなら特に区別はない
宿泊のない日帰り登山は、当然荷物も少ないです。
なので特に個人・共同と区別する必要はないかもしれません。
が、ここではせっかくなので分けて具体例を見ていきます。
持って行くべき共同装備
- 地形図(マップケースに入れる)
- コンパス
- 救急セット(薬・絆創膏・虫よけ等)
- マッチ・ライターなどの火器
- モバイルバッテリー
- 電池(ライト用など)
- 小さめの袋(ごみ袋用)
- ガムテープ(壊れた装備の応急処置用)
- 色付きビニールテープ(マーキングに使える)
- 簡易テント
必要か判断して持つ共同装備
- ラジオ
- ポイズンリムーバー(虫さされ対策)
- ハンディGPS
- 高度計
- クマよけスプレー
- なたやナイフ等
- アマチュア無線機(要免許)
- 裁縫セット(旅行用などの小さいもの)
- ペンチ・ドライバー等の工具
- マーキングテープ
- 細いロープ(師匠は5mくらいの長さを持参)
以上が共同装備です。
続いて個人装備です。
自分のもの!個人装備
- 水筒
- 昼めし
- 行動食(おやつ)
- 非常食
- 携帯
- 日本手ぬぐい(汗対策・止血にも使える)
- ポケットティッシュ
- 軍手などの手袋
- ヤッケ(防風ウエア)
- 雨具(上下。ゴアなら↑と兼用可能)
- 防寒具(セーター・フリース等)
- 笛(クマ対策・遭難時の信号代わり)
- クマよけの鈴
- ヘッドランプ
- 小型ナイフ(キャンプ用ナイフ等)
- 筆記用具
- 登山計画書と雑紙
- 靴ひもの予備
- ザックの防水カバー
必要なら持って行く個人装備
以上です。
紹介した装備品はあくまでも例です。
師匠が言っていましたが、地形を知り尽くした地元の低い山に行く時は装備を減らすこともあるそうです。
地形を知り尽くした山の場合ですよ。
それ以外は10kg超のザックを背負って行くそうです。
時と場合に応じてアレンジしてください。
こちらのDVDでザックの詰め方や持ち物チェックについて見られます。
→★登山家 小西浩文の『目で見てわかる登山教室』楽しいトレッキング講座
無事に帰って来られたら
今回行ってみてどうだったのか?を考えてみましょう。
装備はこれが正解!なんてものはありません。
山の難易度・天気・体調など、毎回同じ条件ではないですよね。
体力や技術も人それぞれです。
自分に合った最善の装備を見つけることが重要です。
登山後に反省というか振り返りをすることで、自分の装備の形が出来上がっていきます。
師匠から聞いたのですが、友達同士での登山で「自称経験者」の人が初心者がいるにも関わらず、気にせずどんどん1人で行ってしまい、初心者は置いてきぼりにされてしまったという話が多いらしいです。
そういう人が仕切るグループはもはや登山パーティとは呼べません。
装備の分担や共同装備なんて考えることはないでしょうし、一緒に行く人を気遣えない人は経験者ではありませんよね。
一緒に行く人の体調や安全を確保できない「自称経験者」には要注意です。
…見極め方法ですか?
うーん・・(〃 ̄ω ̄〃ゞ
普段からの付き合いでわかるんじゃないでしょうか∑d(≧▽≦*)
日帰り登山装備のまとめ
- 多すぎず少なすぎず装備は必要な量だけ持って行く。
- アクシデントはいつ起きるかわからない。
- 何かあっても最低1日は緊急露営(ビバーク)できる準備をする。
ことをしっかり頭に入れて、山に行きましょう。
電話すれば救助してもらえるしなんて最低な考えです。
登山の装備に正解はありませんが、
他人に迷惑をかけない自己完結・自己責任での登山ができる装備
これが正解なんじゃないかって思います。