天気や林道問題でなかなか行けなかった石狩岳にやっと行くことができました。
もちろん日帰りなのでシュナイダーコースから。
大雪というより日高に似ている道のり。途中からは両手足使いまくりの登り。もちろん下りも。
シュナイダーは人の名前ではなくスライダーをもじったという事実は登る前に知識として吸収しました。
石狩岳シュナイダーコース日帰りレポ
というわけで、登山レポです。
行ったのは7月上旬です。
いつも通り主観入りまくりなのと写真不足にあえいでいますが、そこはご愛敬ということで。
タイムは、
- 往路 約4時間
- 復路 約2時間50分
- 休憩 約1時間30分
です。休憩は山頂でのまったりタイムも含んでいます。
景色や雰囲気を楽しみながら登るとこのくらいの時間で行って帰って来られます。
それでは行ってみましょう!!!
天気との戦いを経て
北海道に梅雨はないと昔習いましたが、このジメジメ感とすっきりしない空模様はただの梅雨です。
なのでこの時期は山に行くタイミングがなかなか難しいものがあります。
でも、タイミングさえ合えばこの天気です。
急峻と言われるこのシュナイダーコースへのやる気が沸き上がる感じの天気です。
準備が整ったら早速出発しましょう。たまにザックのベルトがゆるんだまま歩き出すことが未だにあります。
入口というかスタート地点というかが駐車場の右奥の方にあります。
気温は16℃ほど。快適な気温です。ヒグマにとっても同じく。
他にも何組かいますがバラバラなので熊鈴を鳴らしながら出発です。
おじゃまします!
それにしても今日はスッキリきれいな青空がたまりません。
雪渓と相まって素敵な風景です。モチベも上がっていい感じですね。
取り付きまでは河畔林を歩いて行く
このままなのと、迷いようがないので淡々と進んで行きます。
写真のとおりきれいな道です。
笹をかき分けて進むとかそういうイメージでしたがそこは心配無用でした。
1回だけある渡渉点もピンクテープがあるので場所は迷うことはないと思います。
ここが渡りにくければちょっとずらして自分の渡れそうなところを渡っても問題ないです。とにかく反対側に渡ればいい。
飛び石で渡れるので靴が濡れるという心配は一切ありません。
そのまま進むとこのシュナイダーコースを開削してくれた山友会の看板があります。
避難コースとして開削されたとのことですね。
いよいよ取り付いていきます。
河畔林歩きで体も温まっているので準備は万端です。
取り付きあたりから沢を振り返って1枚。
きっと帰りはここでひと安心するんだろうなーと想像しながら。
ジグザグ登って行く
取り付いてからはジグザグぐねぐねと登って行きます。
道は明瞭で当然ながら一本道なので迷わず進めます。
そしてまだそんなに急ではありません。
たまに木の隙間からとんがりニペソツ山が見えます。
拡大してみました。画素低いデジカメですが。
わかりやすいとんがり頭をチラチラ見ながら進んで行きます。
標高1400mから傾斜が変わる
さっきまでは本気じゃなかったんですね石狩岳さん的な傾斜に変わります。
こういった場所が急に現れます。
でもビビらずとも大丈夫です。
岩はがっつり掴まれる場所が多いですし、木も根っこもしっかりしているので手も使えば普通に登れます。
そして夢中で登って行くと「かくれんぼ岩」とご対面です。
ガイドブック(夏山ガイド③)に載っているポイントのうち唯一わかるのがこれです。
番外編~その他の可愛い名前ポイントたち
上で書いたとおり夏山ガイド③に載っているもののうちわかるのは「かくれんぼ岩」だけです。
「はだか平」「らくだの背」「ニペ見の座」は一体どこ?
今回の登山ではその他のポイントを探すというのも目的だったのでこの話題も混ぜていきます。
まずは「はだか平」と決めつけて帰ってきたのがここです。
標高は1400mくらいでテントが張れそうなスペースのある場所です。
ここ以外に地形図的にもはだかで平ら感のある場所はなかったので。
「ニペ見の座」はたぶんこのあたりです。よく見えたので。
標高は1450mくらいの場所です。それより手前でもニペは見えていましたがきっとここがニペ見の座。
あと「らくだの背」ですが…名前の通りらくだの背のようにやたらと岩を登り下りしたところがそうだということにしました。
らくだっぽいのは標高は1470mくらいからかくれんぼ岩までの間です。
ガイドブックに記載されているのが順番通りなら「はだか平」と「ニペ見の座」の間に「らくだの背」があることになるのですが…わからない…ということで「ここがらくだ!」と勝手に決めてきました。
3つをまとめると、
- はだか平…標高1400mくらい
- ニペ見の座…標高1450mくらい
- らくだの背…標高1470mくらい~かくれんぼ岩まで
となります。
たぶんこのあたりは急に登りがキツくなる場所なので余裕なく素通りしそうですが、こういう遊び要素的なものを入れると楽しいですね☆
とりあえずここじゃない?的な場所を見つけてきましたが…本当はどこだったのかすごく気になるのに正解がわからない…。
かくれんぼ岩を過ぎたらもう少し
もうただ黙々と進みます。
傾斜も慣れてくるのでもう気になりません。むしろ手足を全部使って登る山って楽しいです。
隙間から見える景色がワクワク感を倍増させてくれます。
ハイマツ帯に入ると、あー上の方まで来たんだなーなんて感じる今日この頃です。
ちょっと薄く雲っぽいものが付いていますがこのくらいならバリバリ許容範囲です。
最後の方にはこんな根っこの階段のようなものがあります。
油断しているとこういうところでつまずいて弁慶が号泣して悶絶するので注意です。
さぁ…いよいよ分岐に到着ですね。
分岐だ!絶景だ!コマクサだ!
タイトルがうるさい。
写真を見たら行った時のテンションが少し戻ってきたのでついはしゃいでしまいました。
旭岳とかもキレイに見えていますね!!!テンション上がりますね!!!
それとこの辺はコマクサがたくさん咲いています。
本来咲くべき場所で咲いているコマクサを見るのは初めてです。
あっちにもこっちにも咲いているので気に入った花を写真に収めます。
休憩がてら周りを撮りまくります。
噂通り(?)に駐車場と隣の御殿橋もよく見えます。
あとちょっと…というかもう一息頑張って登れば山頂です。
景色を満喫しながら1時間で石狩岳山頂
この梅雨のような時期に来た理由はお花畑を見たかったからです。
写真の腕前が残念ですが、疲れが気にならなくなるくらいのお花畑です。
左側の枯草みたいなやつが写真を残念にしてくれています。こういうのは外して撮ればいいのに私。
お花畑を満喫しながらゆるゆる登って到着しました。石狩岳山頂です。
ちなみにですが、隣の最高点的なところには行きません。
特に行く理由もないので貸し切りの山頂でまったりします。
それにしても虫多すぎです。
写真を撮ると絶対に1匹は写り込みます。写ったものはまるでUMAのよう。
こちら側は景色もいいので眺めながらゆっくり休憩です。
トムラウシは雲の中で全体は見えませんが、もう本当に満足な景色です。
カメラの性能が低くて画像的には残念なので目にがっつり焼き付けます。
反対側はちょっとガスってる感じですが、それでもキレイです。
メシ食って景色撮ってぼーっとして約1時間。山頂で景色を満喫しました。
さすがに帰りとか色々あるのでそろそろ撤収です。名残惜しい。
あとはあそこまで下るのみです。
ここから見てもなぜかそんなに遠く見えないのが不思議です。
ガツガツ下って行く
登りはなんだったんだろうというくらいのタイムが出る下りです。
あっという間にシュナイダー分岐に到着。
そういえば今回初めて訓練ではないガチ登山でメガネを使いました。
曇り止めも塗ってきたので汗だらだらで自分から湯気が出ても曇りません。
視界も使用感も快適です。コンタクトじゃなくても大丈夫なようです。
このメガネについての記事はこちらです。視界良好!軽くて登山向きのおすすめメガネはこれ。
ガンガン下ってこの看板まで戻ってきました。
あとは1回渡渉して歩いて行けば駐車場です。
帰りの沢も特に増水していなかったので適当なところで渡ります。
倒木の橋っぽいのもありますが、濡れていたら滑りますしいきなり折れたりもするので使う場合はよく選んで渡りましょう。
あとはこんな道を進めば駐車場が見えてきます。
それにしても笹が覆いかぶさっていなくて歩きやすいですね。
基本的に平らなので最後に足にムチ打って進むとかそんな心配はいらない道です。
ただいま!
そんなわけで無事に駐車場に到着しました。
使わなかったトイレもせっかくなので混ぜ込んでみました。
登山口に泊まる方には安心の設備ですね。
…真っ暗でめっちゃ怖そうですが。
石狩岳に行ってみてのざっくりした感想
急峻と言われる石狩岳シュナイダーコースですが、登ってみると意外といけます。
個人差は当然ありますが、事前準備(体力錬成の訓練登山など)をしっかりしていれば怖くない山です。
(訓練登山についてはこちらで詳しく書いています→登山に行くなら登山で鍛える!コツとモチベの保ち方)
名前のあるポイント探しをしたり景色を堪能してもそんなに長い道のりではなかったので、
無我夢中で登って山頂を目指すのならあっという間に終わるのかもしれません。
石狩岳で見るべきは言うまでもなく、絶景です。季節さえ合えばお花畑も。
大雪の山々がどーーーんと見えると全ての煩悩が吹き飛ぶんじゃないかくらい無になります。
シュナイダー分岐から山頂まではお花畑をぜひ堪能して欲しいです。
咲き乱れるってこのことか!というくらいキレイです。ここでも心が洗われる。
急でキツイかもしれないが絶景までの道のりはそこまで長くないから頑張れる。
それが石狩岳のシュナイダーコースの感想です。
ついでに。
装備については、水・食料の他、雨具に防寒具、非常食などの緊急時グッズやクマよけスプレーなどです。
スタート時の荷物の重さは水込みで9キロから10キロくらいになります。帰りは水と食料分が減るので多少軽くなります。
水は2リットルくらい飲みました。晴れていたものの気温は20℃以下だったというのも参考までに。
とにかく天気も景色もお花畑も全部が大満足の石狩岳シュナイダーコースからの日帰り登山でした。