登山のダニ対策|スプレーより服装が大事

登山のダニ対策|スプレーより服装が大事 山の危険生物

登山をしていると、避けて通れないのが「ダニ(マダニ)」の存在です。

登山道がよく整備されている山ならそこまで気にならないかもしれませんが、 ルートや季節によっては、猛烈なダニの襲撃に遭うことがあります。

…これ誇張しているわけではなくて猛烈な襲撃という言い方が本当にぴったり。

今回は、

ダニがどこにいるのか

噛まれたらどうなるのか

そして、

スプレーと服装ならどちらが有効なのか

についてまとめました。

まさにこういうところにヤツラは潜んでいる。

 

 

ダニのいる場所

ダニの多くは笹やぶに潜んでいます。

季節にもよりますが、笹やぶに入れば「必ずダニが付く」と思って間違いありません。

ルートによっては、笹をわさわさかき分けたり進むこともあり、そんな時は数えたくないほどのダニが付いていることがあります。

季節でいうと、

  • 5月〜6月

  • 9月〜10月

このあたりが特に多い時期になります。

北海道の山では 5月〜7月初旬 がピークです。猛烈です。

この時期に、登山道が整備されていない山で藪こぎをすると、

1歩進んで、ダニだ!!!!

1歩進んで、ダニいたぁぁぁぁぁ!!!!

1歩進んで、ダニがぁぁぁぁぁ!!!!

……これを延々と繰り返します。

はい。ダニ対策は超重要です。

先に進みたくないが進まねばならぬ…。

 

ダニに噛まれるまでの流れ

ダニは体に付いても、すぐには噛みつきません。

笹と接触する足元や腰、手袋などにまず付着し、そのあと血を吸いやすい柔らかい皮膚を探して全身を這いまわります。

行動中に噛まれることもありますが、 ほとんどの場合は下山後の帰宅中に噛まれます。

「モゾモゾするなあ」と思っていると、 そのあとにチクッと噛まれる。

その痛みは「チクッ」と「ズキン」の中間くらいだそうです。(師匠談)

背中など神経が鈍い場所は、噛まれたことに気付かないこともあります。

師匠の経験では、登山帰りの運転中にやられることが最も多いそうです。

噛まれる部位は、

  • 首筋

  • 耳まわり

  • 脇腹

  • 背中

  • 腰まわり

  • 内腿

など、柔らかい部分が中心です。

帰宅したら、

・頭はシャンプーでよく洗い流す

・服は放置せずすぐ洗濯する

・ザックにもよく付いているので要注意

これが基本です。

 

 

ダニは時間とともに深く食い付く

ダニは食い付くと、時間とともにどんどん深く頭を突っ込みます。

噛まれてすぐなら、 ダニの胴体をゆっくり引っ張ると「プチッ」と取れます。

しかし、時間が経ってがっちり噛まれている場合、無理に引っ張ると ダニがちぎれて頭部だけ皮膚に残る ので絶対に無理は禁物です。

アルコールを浸したガーゼやティッシュを当てたり、ワセリンを塗ると取れやすくなることもありますが、噛まれた直後なら手で引っ張るのが一番早いです。

(自分でダニを取る方法について詳しくは 「登山のダニ対策|自分でできるダニの取り方」を読んでみて下さい。)

手で引っ張るのが気持ち悪い人には、ダニ取り専用器具があります。

専用器具でダニを挟んでくるくる回すと、皮膚からサックリ抜けます。

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※リンク先は主にペットショップになっていますが、ティックツイスターは人間にも問題なく使えるアイテムです。

 

一番安全で確実なのは 皮膚科に行くことです。

皮膚科なら確実に除去してもらえます。

ダニは 3〜5mm 程度ですが、放置すると血を吸ってどんどん大きくなります。

 

ダニ対策!~つるつるした明るい色の服が最強

一般的な虫よけスプレーや蚊取り線香は、 ダニに対してはほとんど効果がありません。

ただし、虫よけスプレーの中には ダニに忌避効果がある成分 が入っているものがあります。

それが

  • ディート(米軍がダニ対策に採用した薬剤)

  • イカリジン

です。

日本では濃度の上限があり、

  • ディート → 30%

  • イカリジン → 15%

までしか認められていません。

春〜初夏の猛烈な笹やぶにいるダニにどこまで通用するかは、正直まだ疑問が残るところです。

マダニに対する虫よけスプレーの有効性は、今後実地検証が必要だと思います。

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服装で防ぐのが最も確実

今のところ、ダニが付かないようにする最も有効な手段はつるつるした薄いウインドブレーカーやヤッケを着ることです。

ダニが付いても滑り落ちるので、付着率が大きく下がります。

上下とも着用できれば効果は高いですが、熱がこもるので、下だけでもつるつるした素材にするとかなり違います。

色は白系など明るい色にすると、 ダニの発見が容易になるのでおすすめです。

ホームセンターや作業服店で売っているような、シンプルなヤッケで十分です。

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おまけですが、

師匠の最高記録は、7月初旬のペテガリ。

下山後、服や装備に 約60匹 が付いていて、そのうち 5匹 が食い付いていたそうです。

…想像してしまった自分に反省しています。気持ち悪い。

春から初夏の登山は気持ちの良い季節ですが、 ルートに笹漕ぎがある場合は必ずダニが付くので注意が必要です。

 

 

マダニによる病気に注意!

マダニに噛まれて発症する病気には、

  • SFTS(重症熱性血小板減少症候群)

  • ライム病

  • ダニ媒介性脳炎

などがあります。

特に西日本に多い SFTS は致死率が高く、感染地域が広がっています。

また、ダニ媒介性脳炎については、 平成28年8月と平成29年7月に北海道で死亡者が出ています。

ダニによる感染症について詳しくは 別記事をアップしますので読んでみて下さい。

かゆくなるような話でしたが、いろいろ知っておくことで、安心して山の時間を楽しめます。

たまに構図がイマイチなのもご愛敬です。